鬱になった理由2│部下との出会いと別れ

鬱の経緯

客先と社長と現場の板挟み

2011品質保証を一人で立ち上げる──そんな無茶な任務を任されてから、私はどんどん板挟みになっていきました。

親会社からクレームが入れば、社長からは「お前が悪い」と責められる。
現場で不良が出ても、怒られるのは私ひとり
現場を叱れ」と言われれば、今度は現場から逆ギレされる。

相談しても、工場長から返ってくるのは冷たい言葉でした。

  • 「俺、愚痴とか聞きたくないんだよね
  • 全部全数検査したら不良起きないじゃん?」
  • 「月曜に納品したいから、日曜の23時に検査してよ。俺なんか土日出てるし」

そのとき私は、「この人は人の心を持たないロボットなのか」と思いました。
後に本人が「俺、他人に興味ないんだよね」と口にしたとき、妙に納得してしまいました。

クレームを出した現場は叱られず、私だけが矢面に立たされる。
気づけば会社中で孤立し、誰も味方がいないという思いに押しつぶされていきました。

そして決定的だったのは、社長から言われたひとこと。

もっと脳に汗をかけ。

胸に針がチクリと刺さるような感覚。
その瞬間、心がカチリと音を立てて折れていくのを感じました。


仲間と裏切りの記憶

そんな中で救いだったのが、初めて部下の Nくん が入ってきたことです。
Nくんとは利害をともにし、助け合える関係でした。職場に初めて仲間ができました。
「彼を一人にさせないために、どんなにつらくてもやめるわけにはいかない」──そう自分に言い聞かせ、3年以上踏ん張り続けました。

しかし、その努力もむなしく、ある日突然「後釜」が採用されます。
理由も説明されないまま、
「新しい人に品質をやってもらうから、お前は組み立てに移動だ
と告げられました。リーダーの立場から平社員へ実質の降格です。

その瞬間、胸が刺されるような痛みと同時に、終わりのない悪夢から解放されるような安堵感もありました。
「用済み」と言われた絶望よりも、疲れ切った心には安堵のほうが勝ってしまったのです。
会社の命令であればNくんを裏切ってしまったという罪悪感も薄れます

やがてNくんからは冷たい態度を取られるようになりました。
もしかしたら「もっと前から嫌われていたのかもしれない」
という思いに沈んでいきました。

新しく担当になった人は、私よりもずっと優秀で、上手な交渉スタイルで周りとの関係も上手く築いていきました。
「やっぱり私はいらなかったんだ
その絶望感が心を強く蝕んでいきました。


次回予告

次回「こうして私は鬱になった その3」では、組立に部署移動した後、さらに孤立感を深めていった日々を振り返ります。


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