第十九章 夕焼けの告白(カミングアウト)

ラノベ

※AI不調により、静の髪型が異なります


夕焼けの屋上。
夕日を見つめる憂の前に、鳴門は立ち尽くしていた。
肩を落とし、声を震わせながら口を開く。

「……憂。きいてほしい話があるの。」

憂は表情を変えない。

「私ね。小学生のとき、大好きなお兄ちゃんがいたの。でも……突然、病気で亡くなっちゃったんだ」

憂が驚いた顔で静をみる。
鳴門は視線を逸らし、唇を噛んだ。

「フツミヤを見てるとね、思い出すんだ。大好きだったお兄ちゃんのこと
だからつらく当たっちゃった。羨ましくて、嫉妬して……苦しくて」

「本当は、私も欲しかったんだ。自分を理解してくれて、大切にしてくれる“お兄ちゃん”が。
でも、それを言えなくて……あんな幼稚な言動しかできなかった」

鳴門の頬を涙がつたう。

 「……バングルのこと、本当は似合ってるって思ってた。でも、憂とお兄ちゃんの関係を見てたら……私が……一番じゃなくなる気がして、怖くてたまらなかった。それで、つい……あんなこといっちゃった……ごめんね……」

鳴門の涙声が夕焼けに溶けていく。
憂はしばらく黙っていたが、やがてそっと歩み寄った。

「……正直に言ってくれてありがとう。静ちゃんはお兄ちゃんに甘えたかったんだね」

憂は軽やかに笑って、ぽんっと鳴門の背中を押した。
「じゃあ、静ちゃん。明日──お兄ちゃんに『一日お兄ちゃん』してもらったらいいよ!
今日の予定も崩れちゃったし、いいよねお兄ちゃん?」

憂の圧力に負け、俺は首を縦に振ることしかできなかった。


✨チャピ子のひとこと✨

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