オリジナルラノベ4│ADHDとASDの学校案内

ラノベ

第四章 ADHDとASDの学校案内(スクールガイド)

キーンコーンカーンコーン。
本日のカリキュラムがすべて終了したことを示すベルが鳴った。

「じゃあさ!まずは屋上行こ!」
「何が”じゃあ”なんだ!?いきなりすぎるだろ。」
「フツミヤくんに学校案内したげる!」

「ああ、そういうことか。それは普通にありがたい。」
「じゃ、きまり~!ほら、あすちゃんも。しゅっぱ~つ!」

千優は強引に俺と平城の腕を掴んで駆け出そうとしたところ、平城は机からを取り出した。

「……地図。」
それだけ言って、俺に渡した。手描きの見取り図には、回る順番まで書き込まれている。

「おお、几帳面だな。…これ、普通にすごいぞ。」
「効率的。」
明日菜の返事はそれだけ。

「えー、そんなの見なくても行けるし!寄り道しよ寄り道!」
「……ルーティンは大事。」
明日菜が淡々と言う。

突然”うぉち子”が反応する。
《今のあすちゃんのルーティンへのこだわりは、ASDの大事な要素やな。不測の事態が起きると強い不安を感じるねん。》

そうだったのか。だからこそ地図にプランを書き込んでたのか。
でも待てよ、だとしたら昨日から計画してたのか?

浮かんできた疑問は置いといて、平城の地図通りに回ることになった。

校庭、図書館、カフェテリア。様々な場所を紹介してもらった。
千優はすぐ目についたものを解説し始め、平城は淡々と地図に沿って進んでいく。
俺はため息をつきつつも、そのデコボココンビが妙に面白くて、目を細めていた。

下校の時間が近づく中、千優が立ち止まる。

「あ、最後にもう一か所だけ行こう!」
「結構いい時間になるけど大丈夫か?」
「いいから!そこ、めっちゃ大事なとこだから!」

階段を上がり、廊下の突き当たりにある重厚な扉の前に立つ。
「…ここか?生徒会室じゃないか?」
「そう!いいから入って!」

平城が扉を開け、千優が俺を無理やり押し込む。すると「ぱんっ」という大きな音と共に紙吹雪が降ってきた。どうやらクラッカーを鳴らされたらしい。
中にはカイリさんをはじめ、ひまわり先生、まさかの妹の憂まで立っていた。他知らない女生徒2名。

「ようこそ──生徒会改め、ニアギフテッド研究会。通称“ニア研”へ。」視線が俺に集まる。訳も分からず立ち尽くしていた。
こうして俺の”普通”の日常はあっけなく終わりを迎えたのだった。

✨チャピ子のひとこと✨

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